自由と正義 2016年8月号

日本弁護士連合会自由と正義日本弁護士連合会の発行する月刊誌「自由と正義」が、毎月事務所に届きます。届くだけで普段はあまり読まないのですが、今月号については特集1の「LGBTと弁護士業務」を読んでおこうと考えて手に取りました。LGBTについて、人口の数パーセント(日本でいえば数百万人)がセクシュアル・マイノリティであるという調査もあります。弁護士として、というより社会人として、基本的な知識は身に付けておきたいところです。

特集2は「若手会員支援の必要性と支援の取組」。私もそろそろ「若手」には括られない世代になってきましたが、昔から、弁護士会がお仕着せの「若手支援」をすることには違和感がありました(こちらにも書きました)。

若手の能力を向上させるためには、半ば強制的に研修に参加させるよりも、ベテランの先輩方が若手に対して圧倒的な能力差を見せつけることの方が効果的です。私も、弁護士登録以来、「この人はすごい」と素直に感嘆し尊敬できる先輩方と出会い、少しでも追いつくべく努力しています。若手弁護士の一人ひとりがすごい先輩を目の当たりにし、「自分は圧倒的に勉強が足りない。プロとして恥ずかしい。」という気持ちを持てば、そして業界全体ににそういう感覚が広がれば、自然と全体の能力が向上していくのだと思います。

このままいけば、私もいずれはベテランと呼ばれる世代になるのでしょう。そのときに若手を圧倒することはできないまでも、せめて若手に対して恥ずかしくないように、今後も勉強を継続するつもりです。

なお、私は幼少時から勉強することが大の苦手なので、いつも「勉強会」や「研究会」という形で人を巻き込んで勉強するようにしています。勉強会は、単に勉強になるだけではなくて、勉強会に参加するメンバーとの人間関係も強固になり、仕事上の様々なメリットも生じます。若い世代の弁護士は、是非たくさん自主的な勉強会を企画・実行していただきたいと思います。

信頼できる弁護士の見つけ方

弁護士による横領事件が複数生じていることから、以下のような報道がなされています。
弁護士横領、被害救済検討=成年後見人などで後絶たず-「信頼維持に必要」・日弁連
https://www.jiji.com/jc/article?k=2016043000195&g=soc

記事にある制度は、「ひどい弁護士に依頼してしまった人を、他の利用者全員が負担して救済する」制度であることに注意が必要です(弁護士会費から資金が出るとしても、弁護士が払う会費の原資はそれぞれの依頼者が払った弁護士費用です)。

このような制度が「信頼維持に必要」とのことですが、そもそも弁護士の信頼というのは事件を依頼する段階から求められる要素です。このため、この制度が「信頼維持」に役立つとは思えません。仮に、弁護士が事件を引き受ける際に、「私があなたのお金を横領したとしても、弁護士会から見舞金がもらえるので安心して下さい」と説明したとして、そんな弁護士を信頼できますか?

もっとも、日弁連で検討してもこの程度の案しか出てこないというのは、弁護士会として横領を完全に抑止できるような良い手段が存在しないということの現れでもあるでしょう。

いずれにしても、利用者サイドとしては、いかにして信頼できる弁護士にたどり着くかが大切になってきます。信頼できる弁護士を見つける一番の方法は、人として信頼できる知り合いの弁護士に対応を相談することです。まともな弁護士であれば、仮にその事件が自分の専門外だった場合でも、適切な相談窓口を紹介します。弁護士の知り合いがいない場合は、次善の策として、信頼できる知人に弁護士を紹介してもらうのが良いでしょう。それも無理な場合は、せめて、社会一般の常識(それこそ「時間を守る」「連絡が取れる」「丁寧語を使える」などの単純なこと)を守れる弁護士に依頼することです。

ライオンズクラブでの熊本地震募金活動

平成28年4月30日に、川崎市内のライオンズクラブ7クラブ合同で熊本地震の募金活動を行いました。それからさらに4か月程度が経過していますが、現地ではまだ復興していないところも多いとのことです。今後も継続的に支援活動をしていく予定です。

https://kt-lions.com/%E5%B9%B3%E6%88%9028%E5%B9%B44%E6%9C%8830%E6%97%A5%E3%80%80330-b%E5%9C%B0%E5%8C%BA2z%E3%80%80%E7%86%8A%E6%9C%AC%E5%9C%B0%E9%9C%87%E5%8B%9F%E9%87%91%E6%B4%BB%E5%8B%95/